弁護士によって、襟に留めているバッチの色に違いがあることをご存知でしょうか。実は、弁護士バッチには、銀に金メッキを施しているものと、中身まで18金製のものの2種類があります。銀に金メッキを施しているものを使用している場合、年数が経つと表面の金メッキが剥がれてきて、土台の銀が剥き出しになります。銀は空気に晒されていると錆びますので、次第に黒っぽくなってきてしまいます。そのため、弁護士によって付けているバッチの色が異なるという現象が生じているのです。18金製のものを貸与されるには特別な手続きが必要になりますので、実際は、金ピカのバッチを付けている弁護士の大半が経験年数の浅い初心者となっているのが実情です。
弁護士バッチを遠くから見ると、菊の花のような感じに見えます。しかし、実は菊の花ではなくひまわりの花を模した意匠となっているのです。ひまわりにしては花びら部分の面積が大きすぎると感じる人が多いですが、ひまわりの花は正義を象徴する花とされているため、弁護士バッチの意匠に採用されています。弁護士の使命は社会正義の実現です。いつも俯くことなく太陽の方にまっすぐ顔を向け続けるひまわりの姿勢が、社会正義の実現という理念にピッタリ一致していると考えられています。また、バッチの真ん中部分を注視してみると、そこには小さな天秤ばかりが彫られています。天秤は衡平のしるしです。弁護士は、常に正義と衡平の実現を心がけつつ業務に臨むことが求められています。